2000年5月23日 スレイヤーズ最終巻感想第2弾。(今回は真面目に) 

当然ネタバレ注意です。

 デモン・スレイヤーズ発売から早くも2週間がたとうとしています。しつこいようですがさらに感想です。

 やっぱり気になったのはルークのことと最後のリナの涙。ルークのことは巷で予想されていたとおりだったことと、14巻でのミリーナの死の衝撃に比べれば・・・という思いがあったので、1回目の読みの時はそんなに気にせず読んでしまいました。また同様に最初はリナの涙も今ひとつ感情移入できなかったところがありました。だってリナだよ。仲間であったルークを自分たちの手で倒さなければならなかったことは確かにつらいことだったと思ったけど、今までもいろいろな事を乗り越えてきて、精神面ではもう悟りの境地って言うか、かなり強い状態だと思っていました。でも何度も読んで、いろいろ考えた果てに「ルークは救われてないんじゃないか」、という結論に到ったとき、初めてルークのそしてリナの苦しみがわかって泣きそうになりました。

 ルークはきっと、幼い頃からあまりいい目にあってなくて、すっかり人間不信になっちゃってたところにミリーナが現れて、初めて人の優しさにふれてようやく心の平穏をえて、ミリーナと「らぶらぶ」な旅をしていたんじゃないかと思います(これは予想ですけど。この辺読みたいです!!神坂先生外伝1発目はぜひこれを!!)。でも、ミリーナが帰らぬ人になって心の平穏が崩れて、この世のすべてを憎むようになって、自分の中の魔王を受け入れてしまった。

 「――ならせめて――俺が引導を渡してやるぜ……ジェイドさんよ……。」これは13巻でルークが魔族化したジェイドに言った言葉です。最後にリナとガウリイに喧嘩を売ったルークはこのときと正反対の心境だったのでしょう。世界のすべてを壊したい衝動にかられながらも、本当はミリーナのところに行きたかっただけだったルーク。最後は自分を理解してくれているリナとガウリイの手で引導を渡して欲しかった・・・、そんな気がします。この部分伏線だったんですね。

  最後はその望み通りリナの手にかかってミリーナのもとに行くことができたルークですが、でも、彼の本当の望みはそうではなかったはずです。本当はミリーナと一緒に生きていたかったでしょう。それを思うとやっぱりルークは救われてはいないんじゃないかと思ったわけです。そう思ったとき、リナの涙はルークを救うことはできないことを知りながらも、彼を止めるために倒すしかなかったという苦しみゆえだったんだ、と思考がつながっていきました。「……ただ……さすがにちょっと……重いな…って……」11巻で結局アリア、ベルの姉妹を救えなかったリナはガウリイにこう漏らしていました。ルークを倒してしまった時にリナが背負った重さはこの時よりずっと重かったでしょう・・・。(ここも伏線なんですね。もう、伏線はりまくり。さすが神坂先生。)あー・・・もう・・・かいてるだけで・・・。

 でも、11巻の時も、14巻のルーク暴走の時もでしたがそんなリナを支えるガウリイ。まさに保護者。かっこよすぎです。

 最初は正直「最終巻にしては今ひとつかな・・・」なーんて思っちゃってましたが(第3部への思いもあった)、何度も読んでるうちに、第2部すべてがここにうまく収束してて、やっぱりこれが最終巻なんだな、っと思い直しました。神坂先生お疲れさまです。

 今、第2部読み返してます。ルーク&ミリーナのらぶらぶ(ルークだけだけど)シーンをみるたびに胸が痛みます・・・。ルーク、あっちでミリーナとあえたかな。

 最後にひんしゅく承知で邪推コメント・・・。ゼロスの登場ってページ足りなかったからつけたのでは・・・。だって、あの温室直すとこしか活躍してないし、出てなくてもストーリー上・・・。最後だからファンサービスって事で・・・。ゼロスファンの方すいません!!&もし、予定通りだったら神坂先生すいません!!

 うーん、だいぶ長文になってしまいました・・・。読んでくれた方、ありがとうございました。

 

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