おもいでスレイヤーズ(TV・無印編) 2002年3月15日

 すっかり忘れていたのですが、実は書いていなかった無印編を…。NEXT編で書くって宣言していたくせに…。実は先日ようやくDVDを見れる環境になったので、買ってそのままになっていた無印のDVDを見ました。第一印象は出会い編で語りましたので、今回は改めて見直した印象などももあわせて語りまくりたいと思います。多少重複する部分もあるかと思いますが、しばしおつきあいください。

 いきなりですが見直した感想…面白い!単純極まりない感想ですが、本当に面白くって次々と連続で見てしまい、3日で見終わっちゃいました。笑いありシリアスあり、バトルありでまったく飽きない作品ですよ。

 ただ、残念なのが特に初期の方の作画が多少へろっていること。NEXT以降かなりきれいなっただけにどうしても比較してしまう…。

 そんなこんなで、恒例通り、かってに私のお気に入りベスト5(順不同)!

 その1 第1話 「Angry? リナ怒りのドラグスレイブ!」

 第1話といえばドラまた&リナのドラグ・スレイブ。原作にはないオリジナルの展開ですが、この構成は見事だと思います。原作本編ではリナがドラグ・スレイブを使うのって3巻が初。ドラグ・スレイブが世間一般での最強呪文であることは1巻で、リナが使えるということは2巻で明かされていますが、実際に使うのは意外に遅い3巻目。今、改めて原作1巻の構成を見てみると、「リナの強さがどの程度なのかわからない」という問題があるような気がするんです。

 具体的に検証してみましょう。物語の始め、第1節「気をつけよう 夜盗いびりと夜の宿」までのリナの戦闘シーンに注目。この時点での戦闘シーンは1つ。ゾルフがつれてきたトロルと戦うシーンがそれに当たります。そのシーンははっきり言って地味の一言。小技を使ってちゃちゃっとトロルを倒してしまう。いや、小技の応用で敵を倒せる、という姿はそれなりに実力のある魔道士であることを表していると思います。ただ、インパクトに欠ける気がするんです。冒頭の盗賊との会話で、盗賊団を1人で壊滅させたという事件で実力一端が明かされてはいるのですが、それを感じさせるような活躍をしてない…。リナが本当に強いのか、いまいちピンとこない…そんな印象を受けるのです。その前のアミュレットを作ったり、いれ食いの呪文でゴブリンを退けたりするシーンも加えて、この時点までで伺えるリナ像は、「パワーより作戦、小技の応用で攻める頭脳派魔道士」、という感じです。そうこうしているうちにリナは魔法が使えなくなってしまう。結局、ラストで魔王を倒すためにギガ・スレイブを使うまで、リナが強力な呪文を使いこなせる魔道士であることがわからないのです。

 ところが、アニメ版リナははいきなり第1話でドラグ・スレイブを使って街を壊してしまう。このインパクトはものすごい。もうリナは強い、というバッチリはっきりわかりやすい第一印象が視聴者に刷り込まれた形になったのではないかと…。私も刷り込まれた一人です。DVD缶封入のブックレットによれば、このシーンは当初の予定にはなく、あとから追加したとか。賢明な判断だったと思います…というのはさすがにえらそうすぎますね…。とにかく…この第1話はよかったです。

 しかし…この第1話のリナ=パワーのインパクトの強さが、逆にアニメ版リナから「頭脳派」という側面を希薄にしてしまった、という逆の一面もあるような気もします。原作のリナは強力魔力を持つ一方で、上で検証した点からも伺えるように頭脳派でもあるのですが、アニメ版では原作に比べるとその部分があまり強調されていないように感じます。頭脳は専らゼルの担当という分担が出来ちゃってるような気がして…。そこがちょっと引っかかる私…。

 第1話のリナは声も初々しくて今見ると違和感ありますが、フレッシュさを感じます。

 その2 第10話 「Jackpot! のるかそるかの大バクチ!」

 VSシャブラニグドゥ戦。この回は何と言ってもギガ・スレイブを使うリナのかっこよさに尽きます!もともと必殺技って好きなので見ていてかなり燃えました。私をスレイヤーズにはめたエピソードの1つです。

 今ふっと思ったのですが、この10話までで原作の1巻なんですよね。結構じっくりやってますね。11話以降もしっかりじっくりと展開して無理なく楽しめた気がします。無印に比べると、NEXTとTRYはすこしギュウギュウかな…なんて思いました。NEXTはずいぶん原作のエピソード削られてますし…。贅沢を言えばNEXTは1年で見たかったのう…。

 その3 第11話 「Knock out! セイルーンお家騒動!」

 アメリア初登場。10話とはうって変わってギャグ一色のこの話。私に「スレイヤーズってギャグだったんだ」と気付かせ、はまる第2の要因となったこのエピソードに一票! いや…最初はシリアスものだと思っていたのよ…。実際10話まではヘビーだしね。

 ここで改めて見直してしみじみ思った感想を…。「アニメ版スレイヤーズにおけるアメリアの存在意義って大きかったんだなあ…」。

 その存在意義は大きく2点。第一のポイントは上に書いたとおり作品の雰囲気が明るくなったこと。そして、第2のポイント…これが個人的に大きいと思っていますが、リナのキャラクターに影響を与えたこと。

 このことは、10話までのリナとそれ以降を比べると明らかになります。10話位までのリナってかなり子供としてえがかれていると思うんです。10話までののメンバーの中では最年少、ということも影響していると思うのですが…。当初のリナは、その実力に見合わないかわいらしさや子供っぽさを前面に出していたキャラクターであったように感じます。

 ところが、10話以降、アメリアの登場で、お姉さん的なしっかりした部分が出て来る。その代表が12話「Lovely! アメリアの魔法修業!」。この回でリナが「どんなに強力な魔法でも時と場合を考えて使わないと意味ないじゃない」とアメリアを諭すシーンはとても印象に残っています。この、姉御肌で面倒見のいい部分、というのがその後のリナ像に大きく影響を及ぼしているような気がします。…とは言え無印の時点ではまだまだ子供っぽさは残るんだけど…。

 さらにアメリアはガウリイに続く被害者キャラ(笑)として、リナの凶暴性もあらわになって、さらなるギャグの要因になったのではないかな…と…。

 …ってリナサイドからばっかり見ていてごめんなさい…所詮管理人リナファンですから…。

その4 24話 「X-DAY よみがえる魔獣!」

 最終回前3話。3回にわたったVSコピーレゾ戦の1話目です。このころになると、ようやく保存用ビデオに録画をしていたので、繰り返し見てました。

 この話は、後半のリナがギガ・スレイブを使う決意をするところからラストのコピーレゾの一撃をくらうまでの一連の流れが好きです。結構気に入っているセリフ(というかモノローグだけど)が、ギガ・スレの呪文唱えている時の「この前も大丈夫だったんだ。今度だって…。」というやつ。自信と不安が入り交じった感じがなんか好きなんです。

 で、ラスト。死にかけるリナ…これは衝撃でした。今の規制下では考えられないくらい大出血してますし…。主人公がケガをして大ピンチという展開は個人的に好みなのでそういう意味でもお気に入り…って悪趣味だな…。

 ここでサブタイトルの話題を…。英単語の頭文字がAからZになっている無印のサブタイ。ほとんどランダムなのに毎回見事にその回を表す英単語が選ばれていて脱帽です。このX-DAYはこの年ならでは…という印象があったのですが特に意識はされていないのかな…?

 注:無印が放映された95年当時、世は某オ○ム真理教(現在はア○フに改称)の事件に揺れていた。で、教祖の逮捕される日をX-DAYとしてマスコミが煽っていたのです。

その5 25話 「Yes! 最後の希望祝福の剣!」

 最終回と迷ったのですが、こっち。24話の続きの話。リナ、シリーズ史上最大のピンチでした。試練の一票。リナとシルフィールのやりとりもよかったです。「ケガをしたのはかってにあんたをかばったあたしの責任。もう、かってに悲劇のヒロインにならないでよね。」はリナらしい一言。

 最終回「Zap! 勝利はあたしのためにある!」は5人の連携が燃えます。これも好き。結局選び切れていない…。個人的にラスト3話はまとめて一つのエピソードとしてまとめて好きです。

 他にもギャグ月間とかいろいろお気に入りが多いです。ストーリーだけで見れば無印が一番好きかも…と思いました。絵とか、もうちょっと成長したリナのキャラクターとか含めて見るとNEXTの方が好きなんですが…。

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