魔法比較 第1弾

ケース 翔封界(レイ・ウイング)と浮遊(レビテーション)

 まずは飛行用呪文のこの2種を比較。って、これは有名なんでいうまでもないかも知れませんが…。

呪文名 レイ・ウイング レビテーション
漢字表記 翔封界 浮遊
呪文属性 精霊・風 精霊・風
効果 風の結界を身にまとい、それごと高速飛行を行う術。重量と高度と速度の総和が術者の技量に比例する。 空中浮遊の術。進むスピードは遅く、大人が普通に歩くより少々速い程度。
効果範囲 術者の周辺 術者の周辺
長所 ◆移動速度が速い。
◆風の結界を身に纏うため、多少の攻撃ならはじくことが出来る。
◆水中でも有効。水中探索用としての応用も可。
◆扱いやすく、高いところから落ちそうになる、などという非常時にも使える。
◆レビテーション使用中でも、簡単な呪文なら同時に使える。
◆尾行や空中からの侵入に適している。
短所 ◆修得・制御が難しい。その割に使いでがない。
◆風の結界ではじいてしまうため、逆に物体を空中キャッチ、のようなことは出来ない。
◆目立つので隠密行動には向かない。
◆移動速度が遅い。
◆風の結界を使わないので、防御力がない。
備考  現在は使うものが少なく、滅び行く術の一つ。しかし、作中での使用頻度はトップクラス。  
〔解説〕

 最初にコメントしたとおり、これらは効果が似た呪文のなかではかなりポピュラーな呪文達。作中でもよく触れられているとおり、簡単にいうとスピードが速いのがレイ・ウイング、遅いのがレビテーション。しかし、長所と短所を比較してみてわかるとおり、この2つの呪文は長短が非常にはっきりしています。スピードが遅い=レビテーションが劣っている、と言うわけではなく、特性の違う2つの術というのが正しい見方のようです。ナーガがレイ・ウイングしか使えなくって、役立たず…というエピソードもありました(SP11、「脱出!十把一絡げ」)。あ、ナーガ、現在はレビテーション使えるみたいですが…。

 さて、レイ・ウイングは原作では「使うものが少なく、滅び行く術の一つ」と言うこと。その割には使う人が多いような…。SP6巻の「根性なき戦い」では、数日で6人ものレイ・ウイング使える魔道士が集まってきてるし…。依頼主のガイウスが町の権力者だったり、その魔道士がレイ・ウイングしか使えない、という点を差し引いても、使えるやつってっけっこういるんじゃあ…などと思ってしまいました…。「修得・制御の困難さに比べ、使いでがない」(SP1.p65)といわれつつ、この術の使用頻度は作中の魔法のなかで1,2を争うレベルだったり…。実はかなり便利ですね、これ…。まあ、逆に、使えれば結構便利なのに敬遠されてしまうほど「修得・困難が難しい」という事なんでしょうね。しかし、このまま滅びさせてしまうのはあまりに惜しい術です。はっ、ガイウスの町ではレイ・ウイング保護していたんだ!と言うことで…。

 

ケース 治癒(リカバリィ)と復活(リザレクション)

 定番シリーズその2。治療用白魔術を分析。

呪文名 リカバリィ リザレクション
漢字表記 治癒 復活
呪文属性
効果 生き物に元々備わる受けた傷を回復する能力のポテンシャルを一時、飛躍的に増大させ、傷の回復を促す術。 周囲にあるものの『気』や力を取り込んで、術者を媒介にけが人の体内に送り込む回復用の術。
効果範囲 対個人 対個人
長所 ◆僧侶や魔道士はもちろん、戦士や吟遊詩人、旅の商人までもが扱える簡単な術である。
◆応用として、力の流れを逆転させれば、相手の治癒力を利用した攻撃用としても使用できる。
◆けが人の体力を全く消耗させずに傷を治せるため、重症患者にも使用できる。
◆体力回復用としても使える。
◆高レベルの術者が別の呪文と組み合わせて使えば切り落とされた手足を再生させることも出来る。
短所 ◆けが人自身の体力も消耗する。
◆重傷の患者に使うと当人の体力勝負、という形になってしまい危険である。
◆病人に使用すると「ばいきん」のポテンシャルも高めてしまうため、逆に悪化させてしまう。
◆高位の白魔術ゆえ、使える者が限られる(リナは使えない)。
◆「復活」とはいえ、死人は生き返らない。
備考  教会に行ってちょっとばっかしの寄付をして、司祭のおっちゃんに頼み込めば教えてくれるとのこと。 崩霊裂(ラ・ティルト)と並び、リナが使えない呪文の代表。
〔解説〕

 またも定番、と言う感じですが…。これも作中で何度も解説されています。まあ、表を見ての通り、と言う感じで特に改めて解説もいらない気もしますが…。でも解説!

 威力でいいますとリザレクションの方が絶対的に高いわけですが、この2つもケース1のレイ・ウイング&レビテーション同様、単に威力の強弱の違いだけではないようです。設定が細かいと言いましょうか、作用自体が違うんですね。

 備考欄でも書いたとおり、リザレクションはリナが使えない呪文の代表。作中でも問題になったりしていますが、リザレクションは使えない、というのがリナの個性、というか、他のキャラとの区別化、という意味でいいアクセントになっていると思います。逆にアメリアやシルフィールと言った使用できるキャラのアクセントにもなっているし…。

 

ケース 炸弾陣(ディル・ブランド)と爆裂陣(メガ・ブランド)

 名前、効果共にややこし系です。

呪文名 ディル・ブランド メガ・ブランド
漢字表記 炸弾陣 爆裂陣
呪文属性 精霊・地 精霊・地
効果 ある一点(普通術者の立っている場所)を中心として描かれた環状のエリアの大地を、真上に向かって爆発的に吹き上げる術。攻撃呪文だがその威力は二流以下。 ディル・ブランドから生まれた術。中心点から地の上を螺旋状に這い、なにかに当たったそのとたん、そこの大地を爆発的に吹き上げる。攻撃用だが殺傷能力は低い。(ディル・ブランドの強力版的な使い方もされる。)
効果範囲 中範囲(物体干渉型) 中範囲(物体干渉型)
長所 ◆呪文がメガ・ブランドより短い。 ◆威力はディル・ブランドより上。
◆空中の障害物なら飛び越えて目標を攻撃できる。
短所 ◆ディル・ブランドより威力が小さい。 ◆呪文がディル・ブランドより長い。
◆ファイヤー・ボール撃退法同様、例えば剣を投げ目標到達前に炸裂させる、といった方法で迎撃が可能?
備考 ◆リナはよくツッコミ用として使用(本人曰く顔見知り程度用)。
◆中心点を敵の前、など術者から離れた位置へアレンジすることも可能。
◆同じくリナのツッコミ用として使用される(本人曰く親しい人用)。
◆中心点を敵の前、など術者から離れた位置へアレンジすることも可能。
〔解説〕

 名前も効果も似ているので、ややこしい呪文。よくよく本文を読んでみると、この2つ実は細かい効果が違う呪文のようですが、実際のところは「メガ・ブランドはディル・ブランドの強力版」、という扱いが多いです。アレンジもOK、と言うことなんでしょうか?作中では双方とも

「メガ・ブランド!」
ちゅどーん

みたいにギャグ的に使われることが多いので、特にこだわらなくっていいっぽいです。とりあえず、ディル・ブランド<メガ・ブランドと言うことで…。

 メガ・ブランドの短所の欄に書いた「ファイヤー・ボールと同様の撃退方法が可能?」というのは「当たったとたん爆発的に吹き上げるなら」それも可能かな…、と私が思っただけで、作中ではそのような迎撃は行われていないはずです。

 

ケース 雷撃(モノヴォルト)と雷撃破(ディグ・ヴォルト)

 引き続き、名前、効果共にややこし系です。雷の呪文を分析。

呪文名 モノヴォルト ディグ・ヴォルト
漢字表記 雷撃、雷 雷撃破、雷よ
呪文属性 精霊・風&地 精霊・風&地
効果 雷撃系の初級呪文で触ったものに雷撃を流す。 相手に雷撃をぶつけ痺れさせる術。
効果範囲 対個人用・術者が触った範囲 対個人・(遠隔投射型)
長所 ◆初級呪文なので簡単? ◆遠隔投射できる。
短所 ◆触った者にしか効果がない。  
備考 ◆武器に雷撃を這わせるという応用も可 ◆武器に雷撃を這わせるという応用も可
〔解説〕

 使用例があまりないので詳しくは語れませんが、ディグ・ヴォルトが雷撃を飛ばせるのに対し、モノヴォルトは触ったものにしか効果がない、と言うことだけは確か。モノヴォルトは使用例も武器に這わせて使っているものがほとんどです。

 ここで脱線しますが問題にしたいのが、雷系呪文の属性。えんさいくろぺでぃあによれば、アーク・ブラス(地霊砲雷陣)は「地」、モノヴォルト、ディグ・ヴォルトは「風」と2種類に分かれてしまっています。しかし、アーク・ブラスの呪文は

「風と大地とに眠る 精霊たちの怒りの力 今こそ力を雷と化し 天と大地をひとつにつなぎ 風より…(以下不明)」(S17.p217)

となっているので、どうやら風と地の複合呪文、と言えるのではないでしょうか?少なくともアーク・ブラスは…。と、いうことでモノヴォルト、ディグ・ヴォルトもそれに準ずる形にしてみました。

 

ケース 覇王雷撃陣(ダイナスト・ブラス)と覇王氷河裂(ダイナスト・ブレス)

 これは名前が酷似している2つの呪文。なにしろ1文字違い!共に覇王の力を借りた2つの呪文を分析です。

呪文名 ダイナスト・ブラス ダイナスト・ブレス
漢字表記 覇王雷撃陣 覇王氷河裂
呪文属性
効果 覇王の力を借りた術。稲妻が相手の周り、破邪を司る五芒星の頂点位置に着弾し、そこからのびた雷光で目標をケシズミと化す。 覇王の力を借りた術。魔をも凍らせる魔力の氷で目標を凍らせ、そのまま粉々にうち砕く。
効果範囲 対単体用 対単体用
長所    
短所    
備考   ◆凍らせるだけで、うち砕くのはなし、と言うかたちにアレンジ出来る。
〔解説〕

 名前はよく似ているけど、効果内容は全く違う、という呪文でした。効果が全く違うので、長所も短所もないだろ、ってことで空欄です。 

 カタカナだと一文字違いなわけで、こういう場合有効なのが漢字表記。はっきりと違いが表示されております。やはり、スレの呪文は奥が深いです。

 

ケース 火炎球(ファイヤー・ボール)と破弾撃(ボム・スプリット)

 ファイヤー・ボールに比べてボム・スプリットはかなりマイナーですが、実はこの2つ、「見た目が似ている呪文」とのこと。と、言うことで比較♪

呪文名 ファイヤー・ボール ボム・スプリット
漢字表記 火炎球 破弾撃
呪文属性 精霊・火 精霊・火?・風?
効果 目標に着弾と同時に炸裂し、あたりに火炎をまき散らす光球を放つ術。集団殺戮用で殺傷能力は高い。 術者の任意の位置で弾けさせる事の出来るオレンジ色の光球で目標をぶっ飛ばす術。熱は全く発生しない。殺傷能力も低い。
効果範囲 広範囲・遠隔投射型 広範囲・遠隔投射型
長所 ◆殺傷能力が高い。
◆炎を利用できる。
◆任意の場所で弾けさせることが出来る。
◆マイナーなのでファイヤー・ボールと見せかけて任意の場所で弾けさせる、という作戦もあり。
◆熱が発生しないため、ファイヤー・ボールに比べ使用場所の幅が広がる。
短所 ◆炎が発生するため、火災などの危険あり。
◆着弾時点で炸裂するため、剣などを投げつけて目標到達前に炸裂させる、という迎撃が可能。
◆着弾時点で炎が発生するため、よけられると不発。スピードもあまり速くない。
◆殺傷能力がかなり低い。
◆炎の追加効果がない。
備考 ◆アレンジを加えれば任意の場所で弾けさせることも可。
◆氷結弾(フリーズ・ブリッド)と相互干渉を起こし消える。
 
〔解説〕

 と、言うことで実はファイヤー・ボールは意外と短所が多いことが分かっちゃいました。しかし、使用頻度がトップクラスなのは、殺傷能力の高さゆえ、でしょうか?あとは見た目が派手なんでリナが好んで使うんでしょうね。アニメ、マンガとかゲームとかでも一般的に攻撃、と来れば炎、というのが定番だったり。

 ボム・スプリットは任意の場所で弾けさせることが出来るのが最大の特徴のようですが、アレンジするとファイヤー・ボールでもありんなっちゃうんで、個性弱いですね…。そのせいか使用回数ものびないし…(01年11月現在で9回)。

 さて、ボム・スプリットの属性ですが、原作でもファイヤー・ボールと比較されている点から「火」の可能性は高いです。しかし、「熱は発生させずに爆発だけ」ってとこから考えると「風」かな…とも考えちゃいます。どちらかだと思うのですが…。

 

ケース 重破斬(ギガ・スレイブ)と神滅斬(ラグナ・ブレード)

 今更、と言う感じですが、個人的興味からL様呪文を比較〜。

呪文名 ギガ・スレイブ ラグナ・ブレード
漢字表記 重破斬 神滅斬
呪文属性
効果  L様こと「ロード・オブ・ナイトメア」の力を借りてこの世に虚無を引き入れる術。
【未完成版】
 手のひらの先に生まれた闇の球が目標の内部に転移し虚ろをまき散らす。そのあと、術者とは逆の方向に破壊をまき散らす(空間ごと消滅)。
【完成版】
 ロード・オブ・ナイトメアの力だけでなく、意志の一部も呼び込んでしまう。制御に失敗すると体を乗っ取られる。
L様こと「ロード・オブ・ナイトメア」の力を借りた術。虚無を召喚し刃と化す。絶大な破壊力を持ち、高位魔族にもダメージを与えられる。その威力は、冥王フィブリゾでさえくらうのをためらうほど。リナの必殺技的呪文。
効果範囲 超広範囲・空間転移型 刃の届く範囲
長所 ◆威力は絶大。
◆効果範囲が広い。離れた相手にもかけられる。
◆魔力を増幅しなくても使える。
◆ギガ・スレイブに比べてだいぶ扱いやすく、暴走の危険も少ない。
◆限定空間でも使える。
◆結界を壊す、などという使い方もできる。
短所 ◆消耗がきわめて激しい。髪の毛白くなる。
◆失敗すると術者の命の保証なし。暴走の危険も。L様に乗っ取られる。
◆射程がきわめて短い。刃が当たらなければ意味なし。
◆刃を出している間中魔力を消耗するため、持続時間も短い。
◆魔力を増幅しないと使えない。
備考   ◆完成版と未完成版があり、完成版の方が威力も射程(刃の長さ)も大きいが、消耗がより激しく持続時間も短い。
〔解説〕

 管理人の興味から比較してみましたが…特に結論ないかも…。ラグナ・ブレードの方が何かと使いやすい、っていうことで…。

 といろいろ考えていたらまたまた脱線になりますが…また疑問…。デモン・ブラッドのタリスマンで増幅しているのはバケツキャパシティなのか?それともプール・キャパシティなのか…?書いていたら長くなったので、別のコーナーに書きました。こちらを…。

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